映画監督入江富美子のカエル通信 Vol.9

入江富美子 エッセイ 入江富美子 エッセイ

●入江 富美子(いりえ ふみこ)

大阪生まれ。服飾デザイナーとして活躍後、体を壊した事を機に癒しの世界へ転向。セラピストとして活躍する中、2006年「宇宙に感謝の量を増やす映画」『1/4の奇跡~本当のことだから~』を制作。映画監督としてデビュー作であるこの作品は全国で反響を呼び、日本だけでなく海外でも上演される。
現在4作目となる『天から見れば』が全国各地で上映され、講演に駆け巡る毎日。

目に見えない友達が

「あなたの初上映会のイベントのチケットを五枚買わせていただきましたよ」
最近、そう初対面の方に声をかけていただきました。お話しを伺うと、自分は仕事で行けないけれど、映画を見て欲しいと言う友人の真剣な気持ちに感動して買った、とおっしゃるのです。

それは、五年前、何もわからず映画を作り、たくさんの人に見て欲しいと思い、初めて企画した記念すべき初上映会のチケットのことでした。
しかも、その五枚は全く別々の友人から買ったものだそうで、チケットを売っている全員の、「どうしてもこの映画を見て欲しい」と言う真剣な気持ちに感動して買ったのだとおっしゃいました。
五年経った今、あらためてどなたかはわからないけれど、私の知らないところで本気で動いてくださっていた方のおかげで、今があるんだ・・・と思い、私はその場で号泣しました。

また、私の知人にも同じような事がありました。阪神大震災で仮設住宅に入り、毎月一度小さな集いを開いていました。
800戸ある全戸に一人でチラシを配りましたが、なかなか人が集まってくれず、毎月チラシを一人で一生懸命配っている虚しさを感じました。
それから二年ほど過ぎて、当時仮設で毎月ポストに入れるチラシを見ていた人に偶然会ったそうです。仕事で参加できなかったけれど、そのチラシを見るだけで励まされたと言うのです。

結果が目に見えなかったり、意味が無いように感じてしまうことがあるかもしれないけれど、自分の知らないところで、誰かと支えあっているかもしれないなぁー。そう思うとなんだか幸せな気持ちになりますね。

今日もごきげんな一日を!




コラムTOPへ
 

ページトップへ