【河の流れのように】第6話 自然に由来する色の美しさ、草木染め。

河の流れように

記念すべきTAKEFU第1号商品のボディタオル(ノーマル)を発売したのが2001年の秋。
それから今日の2016年に至る15年のもの作りの歴史。
さあ記憶を紐解きながら遡上の旅を始めてまいりましょう!

開発者 相田雅彦のTAKEFU(竹布)製品開発の軌跡【第6話】

自然に由来する色の美しさ、草木染め。

■竹の草木染めシリーズ

2006年、春から夏にかけ発売された商品が、薬草染め(当時はこう表現していました)のストールとハンカチです。

何とも贅沢なことですが、漢方薬の原料となっている貴重な薬草を使い、染めた製品です。

当初、色見本のつもりで10色のビーカー染めの試作をしました。

茜草(センソウ)、槐米(エンジュ)、緑茶、烏龍茶、柿渋、クチナシ、藍、南京ハゼ、蓬(よもぎ)、紅茶などがその原料となりました。

私は当初その中から3~5色の色を選び、発売しようと考えていました。

ところが、試作が出来上り、その色を手にした私は、はたと悩んでしまいました。

なんと、色が選べないのです。

自然に由来する色の美しさに優劣はなく、洗うことで変化していく色も、季節の移ろいの抒情を感じさせてくれるのでした。

茜草のサクラ、槐米のパープル、緑茶のベージュ、烏龍茶のダークグレイ、南京ハゼのモスグリーンなど、私は結局どれ一色も没にすることが出来ず「全色作ります!」と社員を驚かせることになったのでした。

媒染剤を使用しない草木染めです。

使用後の染め液が流れ込む池の端では柳の木が青々と生い茂り、池の中では鯉が元気に泳ぎ回っていました。

私は「これぞまさに錦鯉だわい!」と得意げに笑って話すと、中国浙江省のその工房の真面目な職人さんには、その冗談が伝わらなかった様子で、「この鯉の色はこの染料で染まった訳ではありません」と大真面目に返され、またまた大笑いとなったものです。

懐かしい思い出です。

相田 雅彦 株式会社ナファ生活研究所代表。相田 雅彦(そうだまさひこ)

㈱ナファ生活研究所代表。
竹布(TAKEFU)の開発者。大学卒業後、フリーの美術記者として作家の取材をしているうちに、モノづくりの厳しさに感動。その世界に身を投じて四半世紀が過ぎる。
常に心がけてきたのは「純粋な魂の表現」。
竹繊維の開発を始めてからは他の仕事を一切やめ、竹の心に耳を傾けることに専念する。

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