最近、ちょっと動いただけで横になりたい私。
家に帰ってきたら、とりあえず横になる。
料理や洗濯のあとも、とりあえず横に。ご飯を食べただけでだるくなって横に。
階段を上るときは、途中で息があがってハアハア、2階にたどり着いたらグッタリ。
「年のせいかなあ。運動不足だし・・・こんなにナマっちゃっていいの?私」
それって鉄分不足かも。
漠然と続くだるさや疲れ・・・。
もしかしたらそれは、鉄分不足かもしれません。
赤血球に含まれるヘモグロビンは、鉄分のイオンを利用して、体中に酸素を運搬しています。
その鉄が足りないと、酸素が十分にいきわたらなくなるため、まるでエネルギーが切れたように元気がなくなり、だるさ、疲れにつながります。
なんだか元気が出ない、疲れが抜けない、そんなときは鉄分不足を疑ってみましょう。
鉄分不足=貧血?倒れたりしたことないけど・・・
貧血というと、朝礼や長い式典などで、真っ青になってフラリと倒れる女の子のイメージを持つのでは?
あれは脳貧血(起立性低血圧)といって、長時間立ち続けたりして一時的に血圧が低くなり、脳への血流が少なくなることで起こるものです。
鉄分不足から起こるのは「鉄欠乏性貧血」といって、突然倒れたりするよりも、だるさ・疲労感・顔色の悪さなどがまず現れます。
病院で鉄欠乏性貧血と診断されたことがなくても要注意。
ヘモグロビン値が低下して鉄欠乏性貧血と診断されるに至ったら、すでに鉄分不足は最終段階といっていいくらい・・・。
鉄が欠乏していないかを調べるには、ヘモグロビン値ではなく、血中フェリチン濃度で鉄貯蔵量を調べるべきなのです。
ヘモグロビン値が通常レベルでも、血中フェリチン濃度が低いため、鉄分不足がもたらすお悩みを抱える人は多いのです。
鉄分不足な現代女性
女性は特に、鉄分不足になりやすいもの。
生理のたびに鉄分を失ってしまうのと、妊娠・授乳で我が子に鉄分を与える役目も果たすので、意識してより多くの鉄分を補わなければなりません。
そのため、現代女性のじつに70%が鉄分不足に陥っているといわれます。
女性が鉄分を多く必要とするのはナゼ?
女性は、生理で鉄分を失ってしまいます。
10代~出産適齢期の女性は、男性の1.2倍以上、15~18mgの鉄分を必要とするといわれています。
特に生理の期間は男性の2倍もの鉄分が必要です。
妊娠・出産期の鉄分所要量は?
妊娠中は、平常時の約2倍、30mgの鉄分が必要といわれています。
妊娠中はふだんより血液量が2~3割増え、それと同時に赤血球も増え、胎児に胎盤を通して酸素を供給しなければなりません。
母体が胎児に供給する鉄分量は、誕生後の赤ちゃんが生後6ヶ月間に必要とする量をも含んでいるといわれます。
そして出産時の出血でも鉄分を失ってしまいます。
出産の直後から始まる授乳では、その母乳から赤ちゃんに鉄分を供給しなければなりません。
妊娠・出産・授乳の期間は、普段よりずっと多くの鉄分が必要です。
男性や子どもも鉄分不足
男性の鉄分不足
生理・妊娠・授乳という機会のない男性は、女性に比べて圧倒的に鉄分を失う機会が少ないのです。
そのため、本来なら鉄分不足になることはあまりないはずなのですが・・・。
外食・インスタント食品を多く摂ることで、食生活のバランスが崩れていることが原因で、男性でも鉄分不足となっている人が増えています。
寝ても寝ても疲れがとれない、階段を上ったり重い物を持ったりすると動悸・息切れがする、顔色が悪いと言われた、思い当たることがあったら、鉄分不足を疑ってみましょう。
子どもの鉄分不足
成長期にある子どもは、鉄分を多く必要とします。
一説では、乳幼児期の鉄分不足は、知的成長に影響があるとも言われています。
子どもは成人に比べて食べられる量が少ないこと、また好き嫌いのある場合はなおいっそう、成人以上の鉄分を摂取するのは大変です。
だからといって、一般的なヘム鉄のサプリメントを摂りすぎるのは危険です。
「鉄中毒」といって、過剰な鉄の摂取により中毒症状を起こしたり、過剰な摂取を長期に続けると、臓器に鉄分が沈着することで障害を起こすこともあります。
錠剤やカプセルのサプリメントは、子どもには特に飲みづらいものです。
フローラディクスは、フルーティで美味しいジュース状、過吸収を抑えるノン・ヘム鉄を成分としているので、お子様にも安心して飲ませてあげることができます。
※1歳未満のお子様には、ハチミツが少量入っているため、おすすめできません。
ヘモグロビン値が下がってからではもう遅すぎる?
ヘモグロビンとは、血液に含まれる赤血球の中にあり、肺で酸素分子と結合し、全身に酸素を運ぶ役割を担っています。
実際に酸素と結合するのは、ヘモグロビンの中にある鉄原子。
鉄分不足になると、酸素を運ぶ働きが不足してしまい、酸欠状態となるため、エネルギー不足でグッタリ元気がなくなってしまうのです。
ヘモグロビン値が下がった時は・・・
健康診断などで血液検査をしたときに、「ヘモグロビン値が低いので、貧血です」と言われることがあります。
これは、鉄分不足が続いてヘモグロビンが少なくなっている状態で、鉄剤が処方され、鉄分を補ってヘモグロビンを増やすような治療を行います。
でも実は、ヘモグロビン値が下がってきたら、もう鉄分不足も末期症状だというのはご存知ですか?
貯蔵鉄について
ヒトの身体は、ヘモグロビン値の低下による酸欠を防ぐため、「ある手段」を講じているのです。
それが「貯蔵鉄」。
ヒトの体内の鉄分は、3分の2が赤血球のヘモグロビンに、3分の1は肝臓などで「貯蔵鉄」として存在します。
貯蔵鉄は、血液中に鉄分が増えるとフェリチンやヘモジデリンとして肝臓などに鉄分を貯蔵し、鉄分が不足したときにはその貯蔵ぶんから鉄を補給し、安定したヘモグロビン値を保つようにしています。
一般的に、体内の鉄分量は「ヘモグロビン値」を調べるものと考えられていますが、実は、もっと大切なのが、鉄の貯蔵量がわかる「血中フェリチン濃度」なのです。
鉄欠乏性貧血は、まずこのフェリチンから減少していきます。
貯蔵鉄(フェリチン)がなくなってからヘモグロビン値が下がり始めるので、ヘモグロビン値が下がるということは、もう貯蔵鉄もなくなった最後の状態ということになります。
血中フェリチン濃度を調べると、今のところヘモグロビン値が正常でも、貯蔵鉄が底をついたときにいずれ貧血となってしまう、いわば隠れ鉄欠乏症かどうかがわかります。
食品から摂れる鉄分量は意外と少ない
鉄分が不足したときは、まず食べ物から摂ろうと思いますよね。
鉄分が豊富なことで有名な食べ物を例にあげてみましょう。
鉄分の豊富な食物は
部類 | 食品 | 鉄分の含有量 |
---|---|---|
肉類 | 牛レバー | 3.8mg |
豚レバー | 13mg | |
鶏レバー | 9mg | |
野菜・果物 | パセリ | 7.5mg |
ほうれん草 | 2mg | |
枝豆 | 2.5mg | |
プルーン(乾) | 1mg |
レバーの中でも、特に豚・鶏のレバーは鉄分が豊富です。
しかし、実際に食べるとなるとコレステロールも多く含むので、その点に注意が必要です。
また、レバーを苦手とする人も多いので、食べやすい調理法を探してみましょう。
パセリは、野菜類ではトップクラスの鉄分含有率となっています。
しかし、パセリを100g食べるのは大変です。
刻んで、肉・魚料理にトッピングしたり、パスタソースに使ったり、少量でもこまめに摂るとよいでしょう。
ほうれん草・枝豆は、野菜の中でも鉄分が多い方で、レバーのように敬遠されることも少なく、食べやすい食材です。
特に旬のほうれん草・枝豆は、味も良くたくさん食べられます。ぜひ食事に取り入れたいものです。
プルーンは、食物繊維と鉄分が豊富なドライフルーツです。
これだけで必要量を摂るのは難しいので、おやつにつまんだり、ヨーグルトに入れたりして、補助的に役立てるとよいでしょう。
今の野菜も鉄分不足?!
上に挙げた「鉄分の豊富な食物」は、2005年に文科省より発表された五訂増補日本食品標準成分表を元にした数値です。
この成分表は、1950年に「日本食品標準成分表」として発表され、それから改訂を重ね、現在の五訂増補になりました。
初期に発表された成分表と、現代のものを比べると、野菜のビタミンやミネラル類が減少していることがわかります。
たとえばほうれん草なら、1950年に13.0mgだったものが、2005年には2.0mgに減少、6分の1以下となってしまったのです。
この原因は諸説ありますが、化学肥料や農薬の大量使用で、農作物が土壌からミネラルを摂るのを助ける微生物が生息しにくい環境となってしまったからといわれています。
1950年頃であれば、 ほうれん草100gを食べれば 一日に十分な鉄分を摂ることができたのですが、今ではその何倍もの量を食べなければならず、食物だけで鉄分をまかなうのは難しくなってきているのです。
フローラディクス10mlあたりに含まれる鉄分は7.5mg
プルーンだと75個分、ほうれん草だと約3束分の鉄分が10mlに!
フローラディクス10mlあたりに含まれる鉄分は7.5mg。
一般的なドライプルーン75個分!
ほうれん草(生)にしても375g分!
食べ物からこれを摂取するのがいかに大変かわかります。甘酸っぱく美味しいジュース感覚でほんの一口、鉄分たっぷりです。
美味しいので一口じゃ物足りないくらい、もっと飲みたい美味しさです。
出典:五訂増補日本食品標準成分表 より、プルーン(乾)、ほうれんそう(生)の鉄分を参考として割り出しました