安全なリップ・日焼け止め、真の自然派化粧品とは<株式会社ルバンシュ 千田社長>

安全なリップ・日焼け止め、真の自然派化粧品とは<株式会社ルバンシュ 千田社長>

2019年6月6日、株式会社ルバンシュ代表取締役社長 千田和弘さんのお話会が、プロ・アクティブにて行われました。
冒頭で配られた化粧水「A」と「B」。「一方は原価1円、もう一方は原価1,000円。さて、どちらが原価1,000円のでしょうか?」で始まり、思わず引き込まれた千田社長のお話会。
本物の自然派化粧品、安心・安全な化粧品への思い、そして「日焼け止めこそが化粧品の真髄」。安全な日焼け止めについて語って下さいました。

実物を比較してもわからない?!本物の自然派成分と石油系成分の化粧水

A・Bテストで実験!本物がわかるでしょうか?

冒頭で配られた化粧水「A」と「B」。

「一方は原価1円、一方は原価1,000円、さてどちらが1,000円でしょうか?
実は、化粧品開発部の人に試してもらっても、半数しか正解できなかったんですよ。・・・全員正解しないでくださいね、面白くないから(笑)。」

ジョークを交えた千田社長の声に促され、全員で手の甲に化粧水を塗ってみました。
「AもBもなかなか肌に入らないね・・・あ、Bの方がなじむかも?」
思い思いに感想をつぶやきながら挙げた手は、2名が正解、15名が不正解!!

「健康にまつわる商品を紹介し続けてきたプロ・アクティブのスタッフ」という自負が粉々に砕かれ、一気に場が和みつつもキュッと気が引き締まりました。

本物の天然原料スーパーヒアルロン酸と石油系のプロピレングリコール

一方は、本物の天然原料、スーパーヒアルロン酸。なんと1キロ100万円もする原料で、100ccの化粧水に1cc、わずか1%の配合率でも原価1,000円。
一方は、石油系のプロピレングリコール、1キロ100円くらい。それを100ccの化粧水に10cc、10%配合しても原価は1円。

スーパーヒアルロン酸は、ヒトの真皮に存在する重要な成分で、1gで6000倍、6Lもの水分を保水する力があります。赤ちゃんの時に豊富な成分なので、赤ちゃんの肌はみずみずしい。AとBを塗ったまま時間をおいてみると、スーパーヒアルロン酸の方はいつまでも潤いを保っていて、プロピレングリコールの方は時間が経つと潤い感が飛んでしまうそう。

通常、化粧水はその上にさらに乳液や美容液を重ねていってしまうから、塗った時の感触しか感じません。
さっきの実験で騙されたように、塗ったときの感触が良ければ、1円のものも1,000円と思う人が大半。

だから、製品を作る時の巨大な釜に、ほんの1滴スーパーヒアルロン酸を入れて「スーパーヒアルロン酸配合」と謳う、ということが横行してしまうのですね。

防腐剤無添加という表示のからくり

キャリーオーバーは表示しなくてもいい

天然原料は腐りやすいので、石油系の原料より防腐剤が多く使われているそう。

アロエエキスを例にとると、原料メーカーが製造した段階で防腐剤が使われているアロエエキスなら、手を加えずボトルに生詰めした場合は防腐剤を記載しなければならないけれど、水50%にアロエエキス50%を配合して製品化した場合は、自社では防腐剤を配合していないので「防腐剤無添加」と表示してもOK・・・。
その「原料の段階ですでに含まれている成分」をキャリーオーバーといいます。

腐りやすい天然成分を配合してあるのに「防腐剤無添加」を謳う商品が存在する理由がよくわかりました。

2001年の法改正を境に、法は無責任になった

2001年の法改正により、医薬部外品をのぞく化粧品は、使用した全成分を表示しなければならなくなりました。

一見、全成分を表示しなければならない=消費者をだますことは出来ない、だから安心、というように思っていましたが、実はそうではないようです。

法改正前は、化粧品に使用する成分は肌に安全なものとして認可をとらなければ使用できなかったのに、法改正後は、全成分を表示しなければならないかわり、メーカーが自己責任で原材料を配合できるようになりました。その影響で、目新しい材料(カタツムリ由来など・・・)を使った化粧品がどんどん生まれていても、その安全性は厚労省では関知していないので、化粧品の成分に由来する有名なトラブルがいくつか起こってしまっています。

だからきそ、ルバンシュでは、すべての原材料において皮膚科の先生についてもらい、使用後24時間・48時間の安全性チェックを行っています。

安全・安心なUVケア製品(日焼け止め)があってこそ化粧品メーカー

化粧品とは肌の老化を防ぐもの

千田社長は、「“化粧品”って、なんですか?」と問われたら「肌の老化を防ぐもの」と答えるそう。
肌の老化を本当に化粧品で防げるのでしょうか?

肌の老化原因の8割は「光老化」であり、残り2割が加齢による「自然老化」。
だから、「光老化」を防ぐことができれば、肌の老化を防ぐことができる。
つまり、UVケア製品(日焼け止め)こそが、化粧品の真髄!

なるほど・・・思わず、納得!!肌の老化は、化粧品で防げるんですね!!

日焼け止めを作るハードル

化粧品の本質ともいえる日焼け止めは、化粧品の中で唯一、効果効能を数値化して見せています。(SPF値・PA)

数値化するために外部機関に測定してもらうと数十万円もの費用がかかり、冬場は日焼け止めは売れない・・・容器代、開発代、そのコストを考えると、ハードルが高い。けれど、皮膚の老化を防ぐ最たるものは日焼け止め。UVケア商品のラインナップを持っていない会社は、肌の老化についてきちんと考えていないと判断できる、と千田社長はおっしゃいます。

安全な日焼け止めとは~紫外線吸収剤・紫外線散乱剤

日焼け止めの成分には2種類、紫外線吸収剤と、紫外線散乱剤があります。

紫外線吸収剤は、紫外線が当たると化学変化を起こし、紫外線を熱エネルギーに変えて、日焼けを防ぐもの。石油系の成分で液状です。
紫外線散乱剤は、紫外線を反射して散乱させ、肌まで紫外線が到達しないようにするもの。天然系の成分で、白いパウダー状です。

これまで、日焼け止めの成分は皮膚の表面にとどまり、体内には吸収されないと思われてきましたが、近年の研究で、日焼け止めを塗ってから数時間後には血液中から紫外線吸収剤の成分が検出されることがわかったとのこと!(配布資料あり)

血液中の紫外線吸収剤の影響はまだ明らかになっていません。
しかし昨年、ハワイ州では、サンゴ礁への有害性が指摘される成分を含んだ日焼け止めの販売や流通を禁じる法案が通りました。
実際に施行されるのは2021年からですが、該当する紫外線吸収剤が配合された日焼け止めは3500種類にもおよび、ドラッグストアで買える日焼け止めの品揃えにも大きな影響が出るのではないかといわれているそうです。

ルバンシュの日焼け止めは、紫外線吸収剤不使用

ルバンシュの日焼け止め製品は、全て紫外線散乱剤のみを使用しており、紫外線吸収剤は一切使用していないとのこと。
実際、ハワイ州で法案が通ったとの報道がなされた後、ルバンシュの日焼け止めの販売数が伸びています。

現在、紫外線を防ぐ効果があるとわかっている成分は16種類。そのうち安全性と効果が確認されたものは、酸化チタンと酸化亜鉛の2種類だけ、どちらも紫外線散乱剤です。

紫外線散乱剤は、水にも油にも溶けない白いパウダー状なので、SPF値を上げようとすると、どうしても厚ぼったく白くなります。
さらに、紫外線吸収剤は、SPF値を高く設定しても液状で塗りやすく、目詰まりしないからスプレーなどにも応用できるため、市販のSPF値の高い商品にはほぼ間違いなく配合されています。

でも、生活紫外線ならSPF値50でなくても十分。
紫外線散乱剤だけを使った安全な日焼け止めをきちんと塗り直しながら使う方が、肌には良いのです。

※配布された資料より・・・「紫外線が皮膚がんを引き起こすことは医学的に証明されているので、日焼け止めを塗ることは確実に有益だが、それを上回るリスクがあるのかどうかをまだ私たちは知らないのだ。」・・・リスクがわからない、そんなものを使って大丈夫なのだろうか?漠然と感じていた不安が、怖さとなって実感できました。

ルバンシュの「モイストUVクリーム」「エポカル家族でうるおいUVケア」

ルバンシュの「モイストUVクリーム」は天然由来成分100%。
紫外線散乱剤だけを使用し、伸び・使用感が良く、化粧下地としても使えるチューブに入った製品です。

「エポカル家族でうるおいUVケア」は、紫外線散乱剤だけを使っていますが、天然由来成分に加え、シリコンが配合されています。
ルバンシュの製品にしては非常に珍しいシリコン配合ではありますが、240mlの大容量で3,800円(2019年6月現在・本体価格)という価格を実現し、家族全員が気兼ねなくたっぷり使ってほしい、という意図で商品開発されたものです。
シリコンが配合されたおかげで伸びがよく汗に強いので、玄関においたポンプボトルから、子供や男性でも出掛けにサッと塗って使いやすい、そんなシーンを想定しています。

使用するシーンに合わせ、コストも視野に入れたルバンシュの日焼け止め。天然由来100%にこだわるのか、家族全員で手軽に紫外線ケアしたいのか、ユーザーが選べるのも美点だと感じました。

ルバンシュの原点、口に入っても安全な化粧品

“唇化粧品”は口に入るものだから、全部食品成分で作りたい。

生涯で口の中に入る化粧品の量は1.7キロに及ぶという説があります。
その大部分が、唇化粧品(リップクリーム・口紅)だといえます。

唇に塗るものが、石油系の色素やワックスを使ったものでいいんですか?
お子さんのハレの日(七五三など)に塗っても安心できますか?
千田社長の問いかけには、深い思いが感じられました。

ルバンシュの原点、全て食品成分でできている「ベジタブルリップ」ができるまで、10年かかったそうです。
当時は厚労省ですべての成分の認可を取らねばならず、過去に認可された成分ではなく、新たに食品成分で認可を取るとなると、1成分に数百万円もかかり、さまざまな原料メーカーさんに協力してもらって、ようやく10年かけて完成したものが「ベジタブルリップ」。そのコンセプトが歓迎され、100万本を超えるヒット商品となりました。

私たちプロ・アクティブでも「ベジタブルリップ」、それに天然系色素を配合した「ベジタブルカラーリップ」を扱ってきましたが、この春(2019年)発売された「フルーツ&ベジタブル ルージュ」も、全て食品成分で出来た口紅です。

実はこの口紅、何年も前に某通販雑誌で大ヒット・ロングセラーとなっていたものを基にしているそうですが、販売が終了したあたりのオトナの事情でこれまで再販売することができずにいたのだそう。当時のお客様がメーカーを探して何人も電話をかけてきて、「なぜ再販しないんだ」と怒られ続けたというエピソードも!

満を持して発表された「フルーツ&ベジタブル ルージュ」。テレビの取材がある時は、千田社長ご自身も「オレンジベージュ」を塗るのだそう!
環境省が男性にも日傘の使用を呼びかけ始めた今、男性も毎日UVケアを塗り、美容に気をつける時代がやってきている、と千田社長はおっしゃいます。

女性も男性も、子供も、すべての人が安心して使える、口に入っても大丈夫な化粧品。
ルバンシュの原点にふれることができた、充実したお話会でした。

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